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マイルス・デイビス(Miles Davis)の『TUTU』






アルバム・タイトルの『TUTU』というのは反アパルトペイト運動の旗手として活動し、ノーベル平和賞を授賞した デズモンド・ムピロ・ツツ(Desmond Mpilo Tutu)さんのことなんだとか。

そんな説明をされてもピンときませんでした。

アパルトヘイトと言えば ネルソン・マンデラ(Nelson Rolihlahla Mandela) さん、てのはすぐに思い浮かぶんですけどね f^_^;

当然、反アパルトヘイト運動を推進していたのがマンデラさんだけということはないのはわかるんですけど他の方の名前は全然知りませんでした。

マンデラさんにしても、27年も投獄されてた。とかくらいで、あまりよく知らない。
「反アパルトヘイト運動=マンデラさん」てな記号的な感じでしか捉えていませんでした。

サッカーのワールドカップ開催で南アフリカが注目されるようになったのと、 クリント・イーストウッド(Clint Eastwood) の映画『インビクタス/負けざる者たち』で再びネルソン・マンデラさんがクローズ・アップされるのかな?て気もしますが、ツツさんのことは、あんまりわからないまま。




アングリカン・コミュニオン(=俗に言う「英国国教会」)南アフリカ聖公会のケープタウン大主教ということなので神に仕える人というのはわかります。

そんな方だから人道主義的な行動をとったのだろうというのを想像できますがそれだけ。

マイルス・デイビスが讃えるかのようにアルバム・タイトルにその名をつけてしまう程に立派な方と理解すれば、とりあえずOKかと…

そんなタイトルがつけられるのだから、人種による偏見はダメ。というメッセージが込められたアルバムなのでしょうね。



『TUTU』はワーナーに移籍してから始めてリリースしたアルバム。

移籍第1弾となると、気合いの入り方も違うのかな?大物にはそんなこと関係ないのかな?て聴く前からワクワクしてしまいました。


トミー・リピューマ(Tommy LiPuma)マーカス・ミラー(Marcus Miller)のプロデュースでつくられたこのアルバムは、補足的なメンバーが入っているとはいえ、マーカスが、ほとんどすべての曲を造り、本職のベース・ギターから、シンセサイザー、ドラム、ギター、バス・クラリネット、ソプラノ・サックスといった管楽器まで、マイルスのトランペット以外ほぼすべて一人で手掛けるという「丸投げ状態」をこなしました(一曲のみジョージ・デューク担当)。

とすると、マーカス・ミラーのアルバムと言えそうなくらいにも思えてきそうですが、マイルスの存在感がそんなことは言わせません。

スタジオでマイルスは誰とも顔をあわすことなく録音を終えたということですが、その場を支配して、全体像をマイルスの色に染め上げる必要がなかったということなの?


そう疑問に思ったりもしましたが、過去に共演しているマーカス・ミラーに大部分を任せた時点で、もうすでにマイルスの掌の上ということなのかな?と思ってみたり。

聴いてみると文句のつけようなんてありません。

第29回グラミー賞 最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・ソリスト授賞ですもんね。
そんな賞なんて授賞してもしなくてもいいものはいいんですけどね。

ただ。
マイルスとの共演を経て、さらなる高みに昇っていった人達はたくさんいるわけですが、このアルバム参加者は参加出来た名誉は得ても、マイルスという存在が放つ強烈なパワーを目の当たりにすることもなければ、ちょっとしたアドバイスもなく終わったということでしょ?

これまで共演することで多大な影響を直接的・間接的に与えていたことを考えますと、ミュージシャン達と顔を合わせていない。というのは、マイルスのアルバム製作にとってはそれでもよかったのでしょうけれど、参加したミュージシャン達にとっては得るものが少なかったかも。その後の音楽への影響というものも考慮に入れると残念です。



文句のつけようがないといえば。

アルバム・ジャケットも文句なしですね。
マイルスの顔が浮かびあがってくるような写真。

写真を撮ったのはアーヴィング・ペン(Irving Penn)




コンセプト&デザインは石岡瑛子




まさにアートと言える出来栄えです。
これまた第29回グラミー賞で最優秀アルバム・パッケージ部門で受賞というんですから、カッコよさが認められたようなもの。

アーヴィング・ペンも石岡瑛子さんも失礼ながら知らない名前でしたが、マイルスが起用したのだから極めて優れた感性の持ち主なのでしょうね。

石岡瑛子さんの名前を次に耳にしたのは フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) 監督の映画 『吸血鬼ドラキュラ』で第65回アカデミー賞の衣裳デザイン賞を授賞された時。



「あ、知ってる知ってる」て思っただけで特に感慨深いこともありませんでしたが、日本人が世界の第一線で活躍されているというのは、とても素晴らしいですね。




中身である音楽と外を飾るジャケットが共に高度なレベルである『TUTU』はまさに芸術作品といっていいのでしょう。


『You're Under Arrest』の記事へ

『AMANDLA』と『DINGO』の記事へ


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